一口馬主電気羊は東京優駿の夢を見る

弾丸海外旅行について書くつもりでしたが、COVID19の影響でいつ行けるかわからず。そんな環境下で一口馬主にのめりこみ、血統研究もあわせておもったことを綴るブログです。友駿歴は2012年から9年、ノルマンディー2年、広尾YGG1年組、DMM・広尾・ウインにも入りました。でも一番応援しているのは岡田牧雄さんのノルマンディー。

Think 「ウェブ2.0時代の仕事力」とそこからの長い考察(長文注意)

会社でWeb2.0のリサーチをせよ、という指令の元にこういったサービスの調査を始める。(始めるとはいってもそもそも昔からやってるんで体系化する、という感じでしょうか。)
そのためにThinkを購入。この雑誌、今まで過小評価(食わずぎらいというか)していたが意外と坪を抑えた、まさに私にうってつけの雑誌のような感じ。HBRのような学者論文という感じもなく、日本のビジネストレンド(ちょっとマーケティング寄りではあるが)をよいバランス感覚で抑えているように思う。
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Web2.0系企業と呼ばれる会社の社長インタビューは特段新しさは感じなかったが、運営サイドとSIサイドで微妙に違うなぁ、と思った点がある。mixiはてなGREEの社長コメントとしては、自分らがやっていることがたまたまブームになっているだけで、別にそれをなんとも思わない、確かにGoogleは凄いけどそれよりも目先のビジネスをしっかり考えようというノリだが、ネットイヤーの石黒社長はいかにもメディア的というかフォロワー的な発言だったので、やっぱそうなるんだろうなぁ、という感じあり。ある意味自分たちはプレイヤーにはなりきれてない、というところが分かる内容の発言だったなぁ、と思う。(そういう自分はプレイヤーでもフォロワーでも無いので棚に上げた発言ではあるのだが。)

あと、この雑誌で多いのコンサルティングファームの人材による記事。(本件とは関係なく、前職(SB時代)で接点のあるアクセンチュアの横滝さんが出ていたのにはまたびっくりしたが。)
私の経験からすれば、コンサルティング現場って最新の技術動向・ビジネストレンドとは遠かったりするのも事実。いや内部のソリューション開発という目的で最前線のトレンドを追ってはいるのだが、実際の大企業相手のビジネスで使える部分はごく少数なので、コンサルティングの実経験として最前線の分野を語れるケースはかなり少ないはず、なのだがこの雑誌のテーマに合致する点はなぜなんだろうか?結局は企業の成長が実はもっと遅いということの証明になるのかもしれないが、ガートナーのハイプサイクルでいうブームまでの局面とブームを過ぎて定着化する局面(コンシューマ向けにはこのあたりからネットワーク外部性が働き「普及」という言葉で表現される現象になるのかも)あたりでコンサルティングニーズが生まれ、それが実は世の中でも新しい試みであり、そういう情報が必要とされているから、ゆえにこの雑誌のテーマになるのだろうか?

実は、(私見だが)コンサルティング不要企業というのが世の中にあり、たとえばトヨタ自動車なんかはその典型である。これはトヨタコンサルティングファームとの取引が無いという意味ではなく、コンサルティングファームが提供できるサービス(どちらかというと欧米から輸入したビジネスモデル、組織論、テクノロジーの紹介)の先を行くモデルを常に実践している企業である。

こういう企業のモデル、と、雑誌でコンサルティングファームが語れるモデル、というところに実は時間的に大きな溝があり、この溝は昔から埋まっていないのではないか、と思う。(企業間の先進性における格差問題だ!)企業の成長も基礎体力や基礎的な経験が作用する部分が大きいため、梅田さんのウェブ進化論的にいえばベンチャー企業が高速道路を突っ走ることはできてもその先の大渋滞を乗り越えることが出来るのか、そのために必要な基礎体力や経験を何で補うことが出来るのか、このあたりがベンチャーにとっての課題ではないか、今日の日記の結論をこんなところで締めくくりたい。